2008年08月20日

プラナリアの実験

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最近読んだ小説『ラッシュライフ(伊坂幸太郎:著)』の一節に、
気になる記述を見つけた。“プラナリアの実験”についてである。

プラナリアとは“ヒル”に似た原始的な小動物で、
小説の中では、その小動物を使った実験の話を、
主人公の一人が人生になぞらえて友人に語っている。

その実験について、主人公の言葉を借りれば…、

水がなければ生きられないプラナリアを、水が一個所にしか溜まらない
容器に入れて、水のある場所にライトを当てる。
するとプラナリアは水を求めて、ライトが当たった場所に移動する。
そのことを繰り返すと、たとえ水がなくともライトが当たった場所に、
プラナリアは移動するようになる。

さらにその実験を繰り返し続けると、ある時からライトを当てても
(そこに水があったとしても)プラナリアは移動しなくなり、
やがて死んでしまう。

ただし容器の材質を変えるなど、置かれた環境を変えてやることで、
ライトを当てた場所にプラナリアが再び移動を始めることを論拠に、
主人公は、この原始的な小動物ですら同じことの繰り返しに“飽きてしまい”
自殺することを選ぶのだから、同じ生活、同じ仕事を続けている人間が
飽きないはずはない!とその友人を励ます?のだ。

私はこの実験の真偽を確かめたわけではないのだが、
主人公が語るこのたわいのないたとえ話を、
人間を含む生物の本質を言い得ているとも感じてしまった。
  
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2008年07月24日

しゃべりとメールとブログのお供に

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心を伝える達人になる〜言葉の事典〜
最近知人に勧められて読んだ?一冊。
『心を伝える達人になる〜言葉の事典〜
 監修:学習院大学教授・長崎善郎』。

 
この本をひと言で紹介するとすれば、
うれしい、あきれる、くやしい、寂しい
などの感情を表す言葉を集めて、分類した
(タイトルの通りの)言葉の事典である。


事典なので、読んだという表現は実は相応しくない。
ページをめくりながら「へぇ、こんな言葉があるんだ」とか、
「この言葉はこんな風に使うんだ」などと、新しい言葉の知識に
触れる作業を楽しんだ、というのが適当だった。

しかしこの本、ページをめくって“ハイおしまい”とするのは、
もったいない気がする。しゃべる、メールを書く、ブログを書く、といった
仕事には大変重宝すると思うので、常に身近に置いておきたい一冊だ。

私が個人的にこの本を気に入ったのは、なんと言っても自分の感情を
表す語彙が感情別に集められている点である。
例えば、感謝を表す言葉だけでも30近くの語彙が紹介されている。

メールで相手にお礼を述べる際にいつも表現が同じになってしまう…
相手を嫌味なく持ち上げたい時にどんな表現を使えば良いのだろう…
などと一度でも思ったことのある方すべてにお薦めだ。

特に、研修講師というような言葉を多用する仕事に就いている私にとっては、
うってつけの参考書となってくれそうである。
  
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2008年07月03日

夢をかなえるゾウ

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夢をかなえるゾウ
 『夢をかなえるゾウ:水野敬也(著)』
 巷では大ベストセラーとなっているこの本。
 既に 120万部を越えているそうだ。

 
 前職の上司と、unison neoから
 時を同じくしてこの本の評判を聞き、
 早速手に取ってみた。


読み終えるまでに、時間がかかることはない。面白い物語だからだ。

内容は…、「どうすれば成功できるのか?」というテーマを、
メルヘンと笑いで味付けした自己啓発書と言えば適当だろうか。

物語の随所にちりばめられているのは、どこかで聞いたことのある
ような人生訓や、古今東西の成功者たちのエピソード。こんな話を
口やかましい上司から聞かされたら、きっとうんざりすることだろう。

それを“ガネーシャ”なる俗世にまみれた神様に語らせたところが、
ヒットの理由だと感じた。着想と企画力の勝利と言ったところか。

テレビドラマ化も決まったそうで、我が社では“ガネーシャ”の声を
誰が担当するのかが、ちょっとした話題になっている。今のところ、
キム兄こと木村祐一さんか笑福亭鶴瓶さんが有力視?されているようだ。

個人的に、主人公(僕)は妻夫木聡さんにやってもらいたい。
  
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2008年06月24日

アダム・スミス−『道徳感情論』と『国富論』の世界−

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アダム・スミス−『道徳感情論』と『国富論』の世界−:堂目 卓夫(著)

b1cf26cb.bmpアダム・スミスと言えば『国富論』。
アダム・スミスと言えば『神の見えざる手』。

アダム・スミスに関しては、学生時代に暗記した
この程度の知識しか持ち合わせていない私が、
新聞の書評に誘われて手に取ったのが本書。

相当にアカデミックな内容を予想し、先だって
当ブログでもご紹介した『3つの原理』に続く
難敵となることを覚悟していたのだが…

アダム・スミスが遺した2つの著作『道徳感情論』と『国富論』を平易に
解説したこの本は、私の予想を見事に裏切ってくれた。

特に本書の前半部分で紹介されている『道徳感情論』の世界には、
私自身、強い共感を覚えた。本書では原著の一部が引用されているだけ
ではあるものの、その内容が250年近くも前に著されたものであるとは、
にわかには信じられない。人間自身と人間社会を洞察するスミスの力は、
なまなかなものではなかったのだろうと想像させる。

後半の『国富論』に関しては、さしものスミスも正確には現代社会を
予想し得なかったのだろうと感じる部分はある。
それでもその内容は、現代社会の様々な問題を考える上においても、
十分に通用するツールとなるものだと思う。

この本を手にした当初、私は“にわかアダム・スミス通?”を気取れる
程度の知識が得られれば良い、と考えていた。「浅はかでした…」と
著者(堂目 卓夫氏)、ならびにスミスさんにお詫びを申し上げたい。

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2008年06月10日

3つの原理

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最近知人に一読を勧められて読んだのが、
『3つの原理―セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす:
ローレンス・トーブ(著),神田 昌典(監修),金子 宣子(翻訳)』


3つの原理
この本を薦めてくれた知人というのが、
同じビル(BUREX麹町)の外資系コンサル企業に
勤務していたNさん。年齢は一回り違う(若い)
Nさんだが、極めて優秀で読書量も豊富な方。

加えて、私は彼の爽やかな印象が大好きなので、
彼が薦めてくれたこの本を精読するつもりでいた。
ところが意識するまでもなく、読了するまでに
3週間近くを費やすハメに…。

読書をさぼっていたわけでも、この本がつまらなかったというわけでもない。
この本の著者が提示する人類の歴史への考察と、その考察をベースとした独自の
未来予想に面食らってしまい、行きつ戻りつした時間が長かったのだ。

私と同じように、この本に苦戦した読者も多かったようで、
Amazon の書評を見ても評価は分かれている。

悪戦苦闘の末に読了した私が感じたのは、
本書の著者が提示する世界観を理解するのは決して容易ではないものの、
「そんなことはあり得ない!」というような決めつけを排して向き合うことで、
自分の中に新しい思考法や新しい価値観の萌芽が感じられたということ。

「そもそも働くことは善なのか?」という問いかけを
自分自身に向けることなど、この本を読むまでは考えられなかったことだ。
近いうちに、Nさんとじっくり語り合ってみたい。

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2008年05月22日

ぴちぴちオフィスになるための方法

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私unison neoとお客様との会話。

お客様 「フィッシュって知ってる?」
neo   (フィッシュって魚のことかしら?思いつつ)
     「元気がいいということですか?」
お客様 「う〜ん。おしいなぁ。」

宿題にしていただき、持ち帰って調べてみると該当する書籍を発見!
そのお客様がおっしゃっていた「フィッシュ」とは…
“ピチピチオフィスになるための4つの原理”
すなわち、“楽しく仕事をするための4つの原理”のことでした。

早速その本を購入して読んでみました。

その本は、シアトルの魚市場“パイク・プレイス”が
「なぜ活気に満ちているのか?」という理由をハウツーとして紹介していました。
元々はビデオ教材だったものが、社員教育用の教材として多くの企業から評価され、
数々の賞を受賞し、書籍化されたようです。

その本によると「フィッシュ哲学」の4つの原理とは、
1) 態度を選ぶ
2) 遊ぶ
3) 人を喜ばせる
4) 注意を向ける
という、とてもシンプルな言葉でした。

1)の「態度を選ぶ」は、私にも思い当たることがあり特に共感しました。

「泣くから悲しくなる」というのは真実だと思います。
つらいときでも頑張って笑っていると、心が回復してくる!と、私は信じています。

先日unison1が投稿した5/20の記事
『『不機嫌な職場』は不機嫌な自分から』で結論づけているように、
『ご機嫌な職場づくりはご機嫌な自分から』だと思います。

人に働きかけを行うことは本当に難しいです。
しかし、人と人は合わせ鏡とも言われます。
相手が変わってくれないという前に、まず自分が変わればいいのです。
そうすれば自然と、周囲にも変化が起こることは良くあります。

例えば、“まず自分がいつも周囲に笑顔を振りまく”ようなことは、
すぐにでも実践できることです。
それができれば、いつしかオフィス全体に活気が溢れている!なんてことも
夢ではありません。

オフィスに集う1人ひとりが、フィッシュの原理の1つでも取り組んでいけば、
「ぴちぴちオフィス」になる日も、そう遠くはないかもしれません。

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2008年04月26日

水滸伝(文庫版)ついに完結!

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およそ一年半の長きにわたって、
私を楽しませてくれた北方謙三さんの「水滸伝(文庫版)」。

先日発売された第19巻をもって、ついに完結した。

25日(金)の新聞に全面広告が掲載されていたのをご覧になった方もいるだろうが、
この北方版の「水滸伝」は累計500万部を超えるベストセラーとなっているようだ。

この本がなにゆえ、それほど多くの人を惹きつけるのか?

それぞれの目的は違えども、国を倒すという旗の下に集った登場人物たち。
ある者は、八面六臂の活躍をしながら燃え尽きるように死んでいく。
またある者は、ただむなしく死んでいく。
この本は極端な話、それだけの物語である。

しかし物語の登場人物はいずれも
(たとえそれが超人的な力を持った人物であったとしても)、
読者が感情移入するのに十分な人間くさい弱さや汚さを持っており、
そのことでこの北方版「水滸伝」という物語が、およそ他国の言い伝えや
伝承を集めた話を下敷きにしているとは思えないほどのリアリティを持って、
「あなた(読者)はいかに生き、いかに死すか?」という根源的なテーマに
対して、その答えを迫ってくるかのようなのだ。

…と堅苦しく書いてはみたものの、
私の拙い文章力ではこの本の魅力をお伝えすることはできそうにない。
とにかく理屈抜きで面白い小説だった。

水滸伝は完結するも、私自身の楽しみは、
続編の「楊令伝」(全10巻中5巻まで刊行)に引き継がれている。

贅沢な読書の時間は、当分なくせそうにない。
  
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2008年03月08日

影響力の武器

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「影響力の武器(ロバート・B・チャルディーニ著)」


この本は、昨年末に日経新聞土曜朝刊に添付されている
NIKKEIプラス1(12/15付け)“仕事常識”の記事の中で
紹介されていたのがきっかけで購入したもの。

以来当社では私を含め、既に数名のスタッフが読破した。
500ページ近いかなり読み応えのある本にもかかわらず、
読んだ人間みな「これは面白い!」との評価。

不勉強をさらすようで恥ずかしい限りなのだが、
この本の初版は 17年前(1991年)に出版されており、
NIKKEIプラス1の記事によれば、いわゆる“名著”に入るそうな。
(昨年9月に若干の内容を追加した第二版が出版された。
 私たちはこの第二版を購入、回し読んでいる)
 
この名著の中身はサブタイトルにある通り、「なぜ、人は動かされるのか」というテーマに
対する回答を、多くの心理学的な実験・検証・研究に基づいて紐解いていこうとするもの。
相手を説得しなければならないビジネスパーソン、特に営業パーソンにとっては、
福音ともなりうる知識が満載である。反面、“人を騙そう”としている
悪意ある人物には、決して知らせたくない内容でもある。

とまれ本書は、営業や販売に携わるビジネスパーソンのみならず、この本と
出会っていない経営者や管理職の方にも、是非一読をお薦めしたい一冊。
というのも、本書で扱われているテーマは、人(部下)を動かすことを
考える上でも重要なヒントを与えてくれると感じるからである。

人と組織のマネジメントにおいても、
「人はかくも考えることを面倒くさがる動物なのか」という事実を知っているのと
知らないのとでは、そのできばえに雲泥の差が生じるはずだ。
私自身が読後に最も強く思ったのはそのことである。
  
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2008年02月13日

最前線のリーダーシップ

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最近私が読んだビジネス書の中で出色の一冊が、
「最前線のリーダーシップ/ロナルド・A・ハイフェッツ,
 マーティ・リンスキー(共著),竹中平蔵 (監訳)」


本書のほとんどのページが、
リーダーシップを発揮する際に訪れる様々な危険と
その危険をどのように乗り越えて生き残るか?、
という(少々大げさに言えば)サバイバル術を
紹介することに割かれている。

ただ、だからといって、本書がリーダーシップの危険を回避するための
単なるハウツー本であるというのは当たらない。
著者たちは、リーダーシップを発揮する機会が“誰にも・いつでも”
訪れるものとして扱っている。その意味で狭義のリーダーシップ論に
とどまっておらず、多くの読者が共感を寄せるであろう内容だった。
難しいテーマ、厚めのサイズ、値段もそこそこ、という悪条件(?)
にもかかわらず、ベストセラーとなっているのもうなずける。

私としては、リーダーシップを発揮するには孤独であってはならない
とする本書に貫かれている著者の思想と、リーダーシップは即興芸術
であるとするくだりに強く共感を覚えた。
また、従前のリーダーシップ本では扱われることがなかったテーマ、
例えば、後段にある「リーダーシップや権威は性的欲望をそそる」
の項なども、とても興味深い切り口だった。

ふんだんに紹介されている事例は、翻訳本ということもあって、
少々違和感を覚える方もいるかもしれない。しかし、リーダーという
立場で苦労した経験がある人であれば想像に難くないレベルだと思う。

本書で扱われているテーマを自分自身の問題と捉えることができれば、
極めて実践的で有用なリーダーシップの参考書となるであろう。
昨今イチ押しのビジネス書である。
  
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2008年01月15日

ウェブ時代をゆく

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ウェブ時代をゆく

「ウェブ時代をゆく(梅田望夫著)」を読んだ。

著者の「ウェブ進化論」を読んだのが二年近く前。
前作に比べ、より“こちら側(非IT:unison1意訳)”
の住人にもわかりやすく、Webテクノロジーがもたらす
であろう世界を想像させてくれる。



(まったくの私見ではあるが)
「ウェブ進化論」はマスに向けて意欲的なメッセージを伝えようと
意図された内容であった。それに対して本書が想定する読者は、おそらく
次代を担うであろうこの国の若者である。

その点で言えば、本書は“生き方指南”的な色合いが濃厚だ。
例えば、未だビジネスとして確立したとは言い難い“オープンソース”で飯を食う
可能性について言及したり、大組織に向く人を具体的なチェック項目を挙げて
言及したり、小さな組織を渡り歩く働き方を勧めてみたり、
と随所に若者に対する著者の思いが溢れている。

その意味で、ITリテラシーが高く、且つ、起業家精神に富んだ若い世代の読者に
とっては福音とも呼べる書になるのだろう。

反面、一時ITの世界に住んでいたもののWeb進化に乗り遅れた私などが、
この本を読んで思うのは、
「Webテクノロジーが進化すればするほど“こちら側”の世界における
個々の生き方がますます問われるようになるであろう」ということである。
このことは著者も十二分に意識しておられるようで、ウェブの進化は“あること”
に没頭できる(あるいは没頭しようとする)人にとって極めて有益である、
という姿勢を崩していない。

unison2がエントリーした「一意専心」ではないが、
人生の大部分を仕事が占める人にのみ、ビジネスにおいて充実感や成功を
得られるというのは「ウェブ時代」も変わりそうにない、というのが
私の率直な感想である。
  
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2007年12月18日

経営の本質

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「マッキンゼー 経営の本質」
は、
マッキンゼーの発展に多大な貢献をしたと言われる
マービン・バウアーの代表的な著作である。

この本を読もうと思うきっかけをくれたのはあるお客様。
「私はドラッカーよりマービン・バウアーで勉強した」
との言葉に興味を覚え、一気に読破した。


読み終えて感じるのは、時代がどんなに変わっても“人”が形作る
“組織”という人間集団の原理原則は大きく変わることはないだろう
ということである。

マービン・バウアーはこの書の中で、
組織の長たる経営者は“目先の利潤”だけに捕らわれることのない
確固たる意志と経営理念を示し、方針と計画によって従業員を動機づけ、
環境変化に即応できる経営システムを作り上げていくべきである、と
繰り返し説いている(unison1意訳)。

この本が出版された1966年から40年以上経った今日、
バウアーが唱えるような経営を標榜しながら、現場の末端にまで
彼が言うところの経営システムが機能している組織は極めて少ない。

バウアーにせよ、ドラッカーにせよ、この時代の著作には、現代の
市場原理主義社会における“人と組織のマネジメント”の難しさを
予見していたかのような先見性を感じることができる。

管理職にとっては組織の戦略や方針を策定する際のハウツー本として、
また、問題意識の高いビジネスマンにとっては多くの示唆に富んだ
ビジネス書の名著として、お薦めの一冊である。
  
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2007年11月20日

翔ぶが如く

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司馬遼太郎さんの「翔ぶが如く(全10巻)」
第8巻まで読み進めた。

この作品は西郷隆盛、大久保利通を軸にして
明治維新後〜西南戦争に至る道程を丹念に描いている。
「どのようにしてこんなことを調べたのだろう?」と
思えるような逸話が満載で、この作品に賭ける司馬さんの
執念のようなものを感じる。そのため、読み手には気合い
が必要かもしれない。


ところで、最近京セラの稲盛和夫さんが
「人生の王道 西郷南洲の教えに学ぶ」という本を出された。
西郷隆盛の思想を紹介しつつ、現代人が失ってしまった精神の復活を
呼びかける内容であるとのことだ。

確かに「翔ぶが如く」に登場する西郷隆盛は、現代日本人が“とうの昔”に
失ってしまった美徳を備えた人物であったことを容易に想像させてくれる。
また“そのような西郷”であったがゆえに、この小説で描かれている
いくつもの悲喜劇が引き起こされたとも言えそうだ。

とまれ小説に刺激されて、この小説を原作とした大河ドラマ
(西郷役は西田敏行さん、大久保役は鹿賀丈史さん)をもう一度見てみたいと思った。
  
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2007年11月15日

本紹介 「神の雫」

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昨日に引き続きワインについてです。

「神の雫」という漫画が講談社発刊の「モーニングKC」
という雑誌に掲載されています。

神の雫
あらすじをご紹介しますと…。
世界的に有名なワイン評論家であり、
コレクターである神咲豊多香(カンザキユタカ)が
亡くなるところから始まります。
神咲の残した膨大な量のワインコレクションを
2人の登場人物、遠峰(神咲豊多香の養子)と
神咲雫(神咲豊多香の実子)が取得権を
かけて戦うというお話しです。

もちろん、剣を持っての争いではなく、神咲豊多香が残した選りすぐりの
12本のワインについての記述から、順番にそのワインを当てる戦いです。

この漫画の人気の理由は、そのストーリーのおもしろさもそうですが、
話の中でいろいろなワインが紹介されていることも手伝っているようです。
この漫画を手がかりにお気に入りのワインを見つけ出すと言うわけです。

しかし、私がこの本で重宝しているのが、単行本巻末に掲載されている、
ちょっとしたおすすめワイン情報やワイン用語などです。
今更聞きにくい基礎情報から、マニア向けのものまで様々な情報が
掲載されています。

この漫画は韓国でも大人気で、韓国のワイン売り場では
「神の雫コーナー」があるほどらしいです。
残念ながら、日本ではまだ「コーナー」は見たことがありません。
しかし、バーなどに行くと、漫画の中で紹介されているワインが
置いてあったりして、バーテンダーの方と話がはずむ格好の話題です。

まだまだワインの味はわかりませんが、この漫画をバイブルに
ワインを楽しむのが最近のneoの楽しみです。
  
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2007年10月28日

水滸伝〜楊令伝

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69d99cd6.jpg1年近く前にこのブログでもご紹介した
北方謙三さんの「水滸伝」。

この10月に文庫版第13巻が発売された。

毎月25日前後は読みかけの本を一旦脇に置き、
夢中になって読んでいる。大体1日ちょっとで
読了してしまうので、次月の発売が待ち遠しくて
仕方がない。ついに待ちきれなくなってしまい、
先月、水滸伝の続編である「楊令伝」に手を出して
しまった。(画像は26日に出版された第3巻

水滸伝はいよいよ物語のクライマックスを迎えつつある。
梁山泊の好漢たちがいかに戦い死んでいくのか、そのドラマに年甲斐もなく興奮している。

一方の楊令伝は梁山泊後の物語。梁山泊がどのような運命をたどったか、
水滸伝のネタバレにはなってしまうのだが、これがまた面白い。
北方さんの水滸伝〜楊令伝ワールドには是非はまってみることをお勧めする。

楊令伝_第三巻
ところでこの土曜日(私が研修に立っている最中に)、
同じく水滸伝〜楊令伝ワールドにはまった家人が
北方謙三さんのサイン会に出かけてきたらしい。

購入した「楊令伝 第3巻」にサインを書いてもらい、
握手をしてもらった後、北方謙三さんに「水滸伝の
登場人物で誰が好きか?」とまで聞かれたそうだ。

私も行きたかった。。。
(そして「李逵です」と答えたかった。。。)
  
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2007年08月16日

竜馬がゆく

ここ二ヶ月ほど、読書がほとんどできなかった。

「はじめての管理職100問100答」を脱稿してやっと人心地がついた頃、
手に取ったのが司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく(全八巻/文春文庫)」だ。

竜馬がゆく
以前このブログでも紹介した「坂の上の雲」
はじめ、司馬さんの本は何冊か読んでいるのだが、
この本だけは今まで手に取る気がしなかった。

それは、この小説の主人公“坂本龍馬(この小説では
“竜馬”と表記されている)”という人物があまりに
メジャーな存在であるため、単純に興味を持てなかった
というのが大きな理由である。


加えて、この好漢の人生が“暗殺”という暗い事件で最期を迎えるのを承知の上で、
八冊にもわたる長編を読み進める覚悟ができなかったからだ。

ところが最近、ごく身近な知人の二人がこの本を読み始めた。
私と顔を合わせる度に「“竜馬がゆく”は面白いじゃキニ」などと言うものだから、
ついつい手に取ってしまった次第。読み始めてみると、この本を敬遠していた理由は
大いなる誤解であったと気づかされた。とても面白い小説である。

今、私は三巻目に突入。
土佐藩を脱藩した竜馬がいよいよ天下に羽ばたいていく。
それほど時間をかけずに読破することができそうだ。
  
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2007年03月22日

リーダーシップの旅

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日経新聞の書評で“五つ星”を獲得していた
「リーダーシップの旅〜見えないものを見る〜」
野田 智義著・金井 壽宏著(光文社新書)を読んだ。


近頃流行りの「これさえやれば部下は動く!」的な、
組織のリーダー向けのハウツー本ではない。内容は
むしろ、観念的であると言えるかもしれない。


けれども、どのようなリーダーに人はついていくのか?を考察していく過程で、
著者が提示したいくつかの考え方は大変参考になるものであった。

組織の中でリーダーとして悩みを抱えている人たちにとっては、
これらの考え方を“今の自分”に重ね合わせることで、極めて実践的な
ハウツーに転換することができそうだ。

例えば、この本に紹介されている「リード・ザ・セルフ」。
いかなるリーダーも、最初は一人で歩み始めなければならない、
その姿に共感するフォロワーが一人二人と増えてきて、やがて
リーダーとしての旅が始まる、というものである。

組織における大半のリーダーは会社から任命されたリーダーである。
ゆえに、自分の望む道を与えられることは少ない。
しかし、リーダーについていくことを求められる部下にとっては、
リーダーが“本気で”その道を歩もうとしているのかどうかが、
そのリーダーについていくかどうかを判断する基準となる。

リーダーは与えられた責任を果たすために、
まず、自分が本気になって歩み始める必要がある。
私は「リード・ザ・セルフ」をそのように解釈した。
これは、私たちの管理職研修にも通じる内容である。

最近私が読んだビジネス書の中では出色の書籍であった。
  
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2006年12月05日

水滸伝

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北方謙三さんの「水滸伝」全19巻が、
ついに文庫化されました。

この10月から毎月1巻ずつ刊行され、第19巻は
再来年(2008年)の4月発売となりそうです。

早速1巻・2巻と二回ずつ読破してしまいました。



数年前、先輩に薦められてすっかり“はまった”「北方三国志」全13巻。
そのとき以上の期待を持たせてくれる、上々の滑り出しです。

読者感想などを見てみると、北方版「水滸伝」は「三国志」同様、
著者の創作によるストーリー展開となっているとのこと。

そのことに賛否はあるようです。しかし、それでも単純に面白い!
と思えるのも、この著者ならでは。

長丁場になりますが再来年4月まで、私の楽しみとなりそうです。

困ってしまうのが、北方さんの作品を読んでいると“無性に”
焼肉が食べたくなることと、美味しいお酒が飲みたくなってしまうこと。

「水滸伝」で、メタボリックを進行させぬよう心せねば。
  
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2006年07月26日

古代への浪漫

中学校の修学旅行の行き先は京都・奈良方面でした。
一日だけ有志のグループで自由行動をする日程があって、
私たちのグループは、なぜか飛鳥方面に出かけました。
ちょっと大人びた(?)場所に出かけてみたかったのだと思います。

当時の記憶はほとんどありません。
けれども、蘇我馬子の墓と言われている石舞台や飛鳥寺で、
仲間達と楽しそうに笑っている写真が手元に残っています。

その飛鳥がこの国の中心であったとされる、今から1400年ほど前、
当時の蘇我入鹿や聖徳太子の姿を描いた小説を、恩師にいただきました。

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聖徳太子―日と影の王子(全四巻)」
 ※写真は「聖徳太子」
紅蓮の女王―小説 推古女帝

ともに、黒岩重吾さんの作品です。



歴史のお勉強とお札でしか馴染みのない聖徳太子や、
石舞台の蘇我馬子が、とても人間(男)くさく描かれています。
中でも、この二冊に登場する蘇我馬子はまさにフィクサー的存在。
善悪を超越した人間の底力を感じさせる魅力的な人物です。

古代への浪漫などと言うと笑われてしまいそうですが、
甘酸っぱい思い出と共に、二十ウン年ぶりに彼の地を訪れてみたいな、
と旅心もわいてきました。

ところで、和を以て尊しとする「十七条憲法」を制定したのは、
聖徳太子であると習った覚えがあります。
「聖徳太子」の解説で、それは疑わしいという評価が最近の通説である、
と書かれていました。

最近の子どもたちはどのように習っているのでしょう?
こと歴史に関しては、不変の知識など存在しないのですね。
  
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2006年06月30日

乱読

ダ・ヴィンチ・コード全三巻
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13階段(高野和明著)
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グレイヴディッガー(高野和明著)
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気がついたら、この10日間ほど娯楽小説を乱読していました。
洋の東西も扱う時代も異なりますが、
いずれの作品も夢中になって読める作品でした。

このすべての本が、複数の友人から借りたりいただいたりしたもの。
やはり、友人が読んで楽しいと感じる本には「あたり」が多いようです。
しかし仕事が忙しいときほど、読書にのめり込んでしまうのはなぜでしょう?

現実逃避でしょうか・・・

大川わたり(山本一力著)
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恵比寿屋喜兵衛手控え(佐藤雅美著)
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2006年06月19日

米原万里さんの本

5bf9effa.jpg初めて読んだ
ロシアは今日も荒れ模様」。

中でも、エリツィン元大統領が訪日した際の
酔いどれっぷりの描写は秀逸でした。

馴染みが薄い“かの国”に親しみを感じること請け合い。
私は、米国流の価値観にすっかり飼い慣らされて(?)
しまっている自分に気づきました。

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二冊目は米原さんの代表作の一つ「魔女の1ダース」。

真面目に紹介すれば・・・
〜正義と常識に冷や水を浴びせる13章〜と副題にある通り、
我々が持っている価値観は恐ろしく一面的なものある、
そのことを様々なケーススタディ(?)によって、
浮かび上がらせてくれます。


他方、本音で紹介すれば・・・シモネタが面白すぎます。
以前ご紹介した「ヤキ×××」もこの本に紹介されていました。

両書とも「軽妙洒脱」と表現するよりは「抱腹絶倒」に近い。
「ロシアは・・・」のエリツィンのくだりも、「魔女の・・・」のシモネタも、
通勤途中に読むべきものではありません。

不覚にも、私は何度か電車内で吹き出してしまい、
周囲から怪しみの目で見られてしまいました。

特に、元気が出ない時にお薦めの二冊です。

やっと手に取った「ダ・ヴィンチ・コード」を読了次第、
他の作品も読んでみようと思っています。
  
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2006年06月02日

軽妙洒脱

ライブドアブログの障害で丸一日以上更新できませんでした。
やっと復旧したようです。昨日掲載予定の記事をアップします。

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ロシア語通訳者で作家の米原万里さんが先日亡くなりました。

このところ、新聞に目を通すことが出来ていなかったので、
今日そのことを知りました。

魔女の1ダース」、「ロシアは今日も荒れ模様」、
嘘つきアーニャの真っ赤な真実」など、

「面白いから読んでみなよ」
と恩師に薦められていたにもかかわらず、一冊も読めていません。

その恩師から聞かされる彼女の作品には、
思わずニヤリとしてしまう大人のユーモアが溢れていました。
中でも、「ヤキ×××」というロシアの地名にまつわるエピソードは、
下品だけれどもオヤジ心をくすぐるインパクトのある話でした。

また読書通の恩師が、彼女の作品を評して“軽妙洒脱”と表現していたことが
強く印象に残っています。

クラウゼヴィッツ以降、魅力的な本との出会いがないこともあって、
無性に読んでみたくなりました。
というわけで早速、上記三冊はアマゾンに発注しました。

米原万里さん、56歳の若さでのご逝去だそうです。とても残念です。
  
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2006年05月15日

クラウゼヴィッツの戦略思考

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 最近お薦めの一冊。
  「クラウゼヴィッツの戦略思考
 ( T・ギーツィー、B・アーティンガー、C・パスフォード編著)

 174年前に出版されたクラウゼヴィッツの「戦争論」、
 一般に難解だと言われているこの書物を、編著者が
 抜粋して解説を加え、再構築した本です。

 目次を眺めると「戦略」の文字が躍っています。
 戦略とはなんぞや?かくかくしかじかと
 小難しい理屈が並んだ解説書のように感じるかもしれません。


しかし私にとっては、福音とも言える内容に感じました。
リーダーが迷った時に、拠り所とできる至言が随所にちりばめられています。

私は、読書をしていて気に入った言葉や文章を見つけると、
紙に書き留めたり、メールにして自分宛に送るようにしています。
ほとんど書き留めるべきものが無いビジネス書が多いと感じる昨今、
本書(特に「戦争論」の引用部分)からは相当量の言葉と文章を
抜き書きしました。その一部に以下のような言葉があります。

“真実だけで人を行動に駆り立てることはできない。
 認識と意欲との間には、そして知っていることとできることとの間には、
 常に大きな差が生じるものだ。
 そして人を行動に駆り立てる最も大きな力は、常に感情から湧き出ててくる。
 このような表現が許されるのであれば、
 人間を動かす最も大きな力は知性と感情の融合体から生まれてくる。”

そしてクラウゼヴィッツは、
“知性が本当に真価を発揮するのは、
 予想外の出来事や偶然と出会うときなのだ。”とも言っています。

クラウゼヴィッツが戦争における戦略を熟考して導き出した結論と同様に、
現代のビジネス社会においても、物事が思い通りに進むことなどありません。
よしんば今はその通りだとしても、明日もその通りである保証はないのです。

勝てるリーダーには、
クラウゼヴィッツが言うところの「不確実性」、
あるいは、現代で言うところの「想定外の事態」を
胆(ハラ)に落とし込む力が必要であることを思い知らされた迫力の書です。
  
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2006年05月08日

人と人の「つながり」に投資する企業

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今日は私がこのGWに読んだ本を紹介します。

タイトルは『人と人の「つながり」に投資する企業
(ドン・コーエン+ローレンス・プルサック著、沢崎冬日訳)

最近では白書などにも登場し、割と頻繁に耳にするようになった
「ソーシャル・キャピタル」について取り上げた本です。


たまたま目にした冊子で、この本のストレートなタイトルに惹かれ、
中身も見ぬままに予約までして購入したのですが、これが結構当たりでした。

それもそのはず、
この本は01年度ハーバード・ビジネススクール・プレスが選んだ
ベスト経営書なのだそうです。

ソーシャル・キャピタルを直訳すると「社会関係資本」となってしまい、
何のことだかよくわかりません。
簡単に言えば、本のタイトルにあるとおり人と人の間の信頼に基づいた
「つながり」のことです。

(ちなみにこの本の中で「ソーシャル・キャピタル」とは、
「人々のあいだの積極的なつながりの蓄積によって構成される。すなわち、
社交ネットワークやコミュニティを結び付け、協力行動を可能にするような
信頼、相互理解、共通の価値観、行動である」(P7)と定義されている。)

特に私が共感したのは、
今後ますます重要な位置を占めるようになるであろう遠隔勤務などの
バーチャルワークを、この「ソーシャル・キャピタル」という視点から
より有効的なものにするための検討を加えている点です。

少しでも興味を持たれた方は是非読んでみてはいかがでしょうか。
  
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2006年04月21日

最近の三冊

最近読んだ本で印象に残った三冊をご紹介します。(unison1)

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 「火車」(宮部みゆき著)は、NHKで放映されている
 「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、
 ヤミ金融の被害者救済に奔走する弁護士、
 宇都宮健児氏が取り上げられていた番組内で、
 彼をモデルにした弁護士が登場する小説として
 紹介されていた本。

 過去に読んだことがある著者の作品「クロスファイア」、
 「理由」の二作品よりも楽しんで読めました。
 知人の話によれば、
 宮部みゆきは時代小説の方が面白いとのこと、
 次回はトライしてみようと思います。



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 「歴史とは何か」(E.H.カー著、清水幾太郎訳)
 「論文の書き方」同様、恩師に薦められて読んだ本です。
 
 一言で言ってしまえば、とても難しい本でした。

 1960年代にイギリスの著名な歴史学者が講演した
 内容を翻訳したもので、 タイトルの通り
 「歴史」とは一体何なのか?
 多方面から考察しています。
 
 歴史とは、それを紐解く現代に生きる歴史学者が
 作るもので、一面的なものではないと理解しました。
 それでもそれ(歴史)は動く、
 恩師はこの言葉が印象的な本だと話していました。
 しばらく経ってまた挑戦したい本です。

 
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 最近話題となっている「ウェブ進化論」(梅田望夫著)

 Webテクノロジーがもたらすであろうパラダイムシフトを、
 平易な文章で解説した意欲的な書であると感じました。
 この著作に関して賛否がかまびすしいのもうなずけます。
 
 この本を読んだ私は、デジタルデバイトの進行により、
 情報を持てる者と持たざる者との格差が
 ますます広がっていくのではないか、と
 少なからず危惧を覚えました。
 
 良い悪いの話ではなく、この本に書かれているような
 現実が、遠くない将来にやってくるのかもしれません。
 ITになじみの薄い方にこそお薦めしたい本です。

  
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2006年03月29日

unison3の元気本

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 今日は私の元気の素(元気本)を紹介します。
 タイトルは「自分を磨く方法

 初めて新聞広告で見つけた時は、「成長の黄金律!」というサブタイトル
 とも相まって「随分とベタなタイトルだな」という印象でした。

 しばらくはこの本の存在すら忘れていたある日、
 ふと立ち寄った書店に平積みされていたこの本と出会いました。

正味100ページ程のボリュームに「自分を磨く」ための
50のメッセージが綴られています。

1つ1つのメッセージはこれといって目新しいものではありません。
ただ、引用している偉人の言葉や場面の想定がわかりやすかったのか、
私の場合、自然と体内に吸収されました。

特に印象的だったメッセージを2つ紹介します。

「ほんの少しの努力で成し遂げられることばかりしてきたなら、
 あなたは今以上に成長することはないだろう」

「勇気とは、恐怖心を抱いていないことではなく、
 恐怖心を抱いていても行動する度胸があることだ」

当然ながら、全てがメッセージのとおりにできる訳ではありません。
できないからこそ「そうありたい」と思う気持ちが
私を元気にさせてくれるのだと思います。
  
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2006年03月12日

経営者になる経営者を育てる

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 先月読んだ本。二冊目のご紹介は、

 現在、研修事業でアライアンスを進めている
 コンサルティング会社の方に薦めてもらった
 「経営者になる経営者を育てる」(菅野寛著)

 広義に解釈すれば、米国で確立されている
 ”サクセッション・マネジメント”
 (Succession Management:経営者を育てる仕組み)
 について書かれているものです。

私は元来、ビジネス書を好みません。
学問的な内容に偏っていたり、あるいは逆に、
著者独自の経験則に基づいた内容に偏っていたりして、
納得感に乏しく実用的でないと感じることが多いからです。

その点この本は、
内容は軽めながらも納得感があり、実用的でもあると評価できます。

著者は事業経営者に求められるスキルを、
「科学系スキル」と「アート系スキル」とに大別し、
属人的で形式知化しにくいとされる「アート系スキル」を
さらに5つのスキルに分類して、その習得法を紹介しています。

わかりやすい主張がロジカルに展開されており、また、
随所に名経営者たちの言葉が引用されていることで説得力を高めます。
とても上手く書かれたビジネス書だと思いました。お薦めです。
(unison1)

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武士道

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 ここのところ、
 読んだ本のご紹介をしていませんでした。

 「読書」は今年の目標の一つです。ご報告を兼ねて、
 先月読んだ本を、今回と次回の投稿でご紹介します。

 一冊目は「武士道」(新渡戸稲造著、奈良本辰也訳) 。

 原著は英語で書かれたそうです。
 当時の欧米人に、日本人や日本文化への理解を深めて欲しい、
 という著者の願いがあったのかもしれません。



現代の日本人を意識したこの訳本を読んでみても、
日本固有の文化と言われる道徳観や礼儀作法、振る舞いなどが、概して
欧米と共通の価値観に根ざすものである、とする著者の思想が随所に表現されています。

例えば、目上の方に贈り物をする際に、
日本人であれば、「これはつまらないものですが、どうぞお受け取り下さい」とするところ、

欧米人の場合は、「これは大変素晴らしいものですので、どうぞお受け取り下さい」となる。

表現方法は正反対。しかし、共通して相手に対する敬意が存在しているのである。
といった具合です。

(まったくの余談。
 このくだりを読んでいて、アメリカ人の恋人同士がお互いにプレゼントをする場合、
 そのプレゼントが気に入らなかったら交換できるように必ずレシートを付けて渡す、
 という話を聞いて驚いたことを思い出しました)

また、武士の”道徳観”や”価値観”、”美徳”に対して、
強く共感する自分がいることにも気づきました。

”自画自賛することは悪趣味”であるとか、
”弱きを助け強きをくじく”であるとか、
”計算高く利にさといのはあさましい”ことであるなど。

特に惹かれたのが、紹介されていた吉田松陰の言葉。
「かくすれば、かくなるものと知りながら、やむにやまれぬ大和魂」。

私の根底には、いまだに伝統的な日本の心が宿っている。そう感じました。
(unison1)
  
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2006年02月13日

論文の書き方

f0f8ae68.jpg     ブログを始めてからと言うもの
     「今日は何も書けない・・・」と
     頭を抱え込むことがしばしばあります。

     最近では、書けない苦しみは作家並み
     などと思い上がっている始末。
     そんな窮状(?)を見かねてか、
     恩師が薦めてくれたのがこの本、
     「論文の書き方」(清水幾太郎著)です。

新書で 209ページと、決してボリュームのある本ではありません。
にもかかわらず、文章を創る心構えやテクニックが満載なので、
行きつ戻りつしながら確認し、時間をかけて読み進めました。

特に勉強になったのが、接続助詞「が」の使用に関するくだり。
著者は「が」の使用には警戒が必要であると説きます。

私が書く文章にも「が」が多い。
前回投稿の「介子推」に端的な使用例があります。
(unison2のお陰で一週間ぶりの投稿なんですね)

『色々な方に「いいよぉ、宮城谷!」と薦めているのです
 なかなかファンが増えません。』

自分でも気になっていたものの、置換できずにいたのです。
今日の投稿は、本書に習って「が」を他の言葉に置換しています。
我ながら文章にリズムが出てきたような・・・

ちなみに、この本は50年近く前に書かれたものです。
日本語の変遷を知る上でも、とても参考になりました。
当時流行していた言葉に「土性骨」があるそうです。
これ読めます?(「乃至」という漢字もよく出てきました・・・)

  
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2006年02月06日

介子推

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この本の著者、宮城谷昌光さんは
私が好きな作家の一人です。

恩師に薦められて読み出したのがきっかけで、
彼が描く中国歴史小説の世界にはまっています。

以来私も、色々な方に「いいよぉ、宮城谷!」と
薦めているのですが、なかなかファンが増えません。

一般的になじみが薄い中国の歴史を扱っている、登場人物が多い、
しかも漢字だらけというのがとっつきにくい理由かもしれません。

中国史アレルギーのある方にも、比較的取っつきやすいと思われる
孟嘗君」と「奇貨居くべし」がお薦めです。是非、読んでみて下さい。

私が彼の作品に惹かれる理由は、彼の描く中国歴史上の人物に
「東洋的な人間臭さ」と「浪漫」に共感するからです。

この「介子推」も、後世「神」と崇められる主人公が
”己の欲”と”かくありたいと願う己の姿”との間で葛藤し、
成長する過程を描いた小説で、”私心淡泊”であることが
いかに難しく、そして尊いことかを考えさせられます。

単純にビジネスの世界に置き換えることはナンセンスでしょうが、
他人からの評価を上げることに没頭する人間をあさましく感じるのは、
東洋人独特のメンタリティなのかもしれません。(unison1)
  
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2006年01月30日

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

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以前から気になっていた話題の本です。

とにかく、タイトルがすごいですよね。
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」。
そう言われると、気になる人も多いのでは?

私もタイトルに惹かれて購入しました。


著者は会計学の入門書としてこの本を書いているんですね。

タイトルの「さおだけ屋・・・」の謎を含め、
ベッドタウンにある高級フランス料理店がなぜやっていけるのか?
など、謎解きをベースに会計を解説しています。

会計を知らなくても気楽に読める本です。

読み終えてみると、タイトルの着眼点が素晴らしいだけではなく、
「わかりやすく」書こうとしている著者の工夫が随所に見られ、
ベストセラーになるのもうなずける本でした。
やはり「わかりやすい」ことは重要なポイントです。

ところで、皆さん「簿記」って何の略だかご存じでしたか?
恥ずかしながら、私は知りませんでした。
  
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